紅茶と言えば、誰もがイギリスを思い浮かべます。でも紅茶はどこで生まれて、どのように英国人の文化に根付いていったのでしょう?
ここでは紅茶の歴史とその魅力をご紹介。奥深い紅茶の世界を知れば紅茶がもっと美味しくなります!

英国紅茶と日本茶の共通点

茶道と似ている?英国紅茶と日本茶の共通点

日本人と英国人の共通点、それは島国というだけでなく、古くからお茶の文化を親しんできたことではないでしょうか。だからこそイギリスの紅茶やアフタヌーンティーに親しみを覚えることができるのだと思います。日本人とお茶が切っても切れない関係のように、イギリス人にとって紅茶は単なる飲み物ではなく、肉体に活力を与え、精神に癒しを与え、瞑想の世界へ入らせてくれる効果があります。

紅茶の歴史(紅茶の発祥地)

紅茶はどこからやってきた?
意外と知らない紅茶の歴史

紅茶と言えば誰もがイギリスを思い浮かべます。しかし考えてみれば、イギリスにお茶畑はありません。当時紅茶は遠い海を渡ってイギリスに運ばれてきました。いわば富と権力の象徴として、異国の地からきた飲み物をイギリス人は味わい自国の文化にしていったのです。

紅茶の産地

どれだけ知ってる?香り豊かな紅茶の産地

イギリスと言えば紅茶ですが、イギリスにはお茶畑はありません。では、紅茶の産地はどこにあるのでしょう。前述の記事で紹介しましたが、紅茶の産地は主に中国、インド、スリランカ。20世紀に入ってからはアフリカでも紅茶が栽培されるようになりました。中国茶で有名なのはウーロン茶、インド茶ではダージリンでしょうか。そのブランド名のどれもが、紅茶の産地名からきています。普段はあまり想像しない紅茶の産地に思いを馳せながら紅茶を飲めば、さらに美味しさが増すはずです。

お土産に最適!英国伝統の紅茶・茶器ブランド

ティーカップの名門ウェッジウッド

陶器ブランドの名門「ウェッジウッド」

17世紀から続く陶器メーカー。イングランド北部のスタンフォード州ストーク・オン・トレントにあり、紅茶ポットの生産で名声を高めました。ストーク・オン・トレントはイギリス製陶業の中心地で、ウェッジウッドの創業者ジョサイア・ウェッジウッドはこの地に生まれました。1759年に独自の新しい工房が完成し、カリフラワーウェアと呼ばれる陶器を作りました。上部はクリーム色、下部は緑色をした美しい陶器で人気となり、時代の波に乗ったのです。

ヴィクトリア朝時代の紅茶の習慣

紅茶の豆知識(1)
昔は受皿で紅茶を飲んでいた?

今では信じられないことですが、かつては紅茶をカップの受皿に注いで飲んでいたことがありました。受皿から紅茶を飲む習慣は19世紀ヴィクトリア朝時代の労働者たちの間で見られました。早朝のロンドンには屋台の紅茶売りが出ていて、仕事前の労働者たちが街頭に立ちながら紅茶を受皿から飲んでいました。1900年代のエドワード朝時代にも、女性たちが受皿に紅茶を移して飲むことは珍しくはなかったそうです。

夏目漱石と紅茶

紅茶の豆知識(2)
イギリス嫌いの漱石も紅茶を飲んでいた

日本人が紅茶を知ったのは、明治の後期。まだごく限られた人しか紅茶を飲めませんでした。東京京橋の明治屋がリプトン紅茶を初めて輸入したのが明治39年(1906年)。ロンドン留学から帰った夏目漱石が教え子たちに紅茶をふるまったと言われています。彼の小説(『虞美人草』や『明暗』)にも紅茶について書かれた場面があります。

ミルクティーの歴史

紅茶の豆知識(3)
ミルクティーはいつ生まれた?

イギリスの伝統的な紅茶といえばミルクティーが定番です。濃いアッサム茶にミルクを入れて、濃厚なミルクティを楽しみます。しかし紅茶にミルクを入れる習慣はいつごろ生まれたのでしょう。確かなことは分かっていませんが、17世紀には各地でミルクティーが飲まれていたようです。1655年ごろ、オランダ人ヨハン・フォッフの旅行記には、清朝の皇帝が異国の客人へのもてなしと

午前の紅茶「イレヴンジィズ」

紅茶の豆知識(4)
午前の紅茶「イレヴンジィズ」

紅茶を飲むのは午後だけではありません。午前の紅茶もイギリス人にとってはとても大切なもの。イギリスのホテルではモーニングティがありますが、なかなか優雅な時間をとることはできません。そこで一息ついた午前10時頃に飲む「イレヴンジィズ」という紅茶の時間があります。家庭や職場でもよくこの時間にお茶が飲まれ、午前の忙しい時間に安らぎを与えてくれます。

紅茶の呼び名

紅茶の豆知識(5)
なぜ「茶」と呼ぶ?世界のお茶の呼び方

お茶の呼び方は世界各国によって違います。言語が違えばその呼び方も違うのは当たり前ですが、その呼び名には共通点があります。世界のお茶の呼称は「Ch」で始まる「Cha(チャ)」と「T」から始まる「Tea(ティー)」・「Te(テ)」の2つの系統があるそうです。どちらももともとはお茶の発祥の地である中国語が伝播したものですが、何故2種類に分かれるのでしょう。

紅茶と緑茶は同じ葉から生まれた

紅茶の豆知識(6)
紅茶も緑茶も同じ葉から生まれた

英国で飲まれている紅茶。日本の緑茶とは別のイギリス独自の飲み物と思われがちですが、実は紅茶も緑茶も同じ植物からできたもの。どちらも中国発祥の茶葉を発酵させたものです。緑茶は生の葉を蒸して揉むことによってできた「不発酵茶」、ウーロン茶は発酵を途中でやめた「半発酵茶」、そして紅茶は茶葉を完全に発酵させた「発酵茶」です。発酵するかしないかによって、まったく別の飲み物になるんですね。

各ホテルのアフタヌーンティーの情報に関しまして
本ページに記載されているホテルのアフタヌーンティーの情報は2014年12月時点での情報です。メニュー内容・料金は変更される可能性もありますので、最新情報は各ホテルにお問い合わせください。
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最終更新日:2014年12月